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第107次日本法医学会学術全国集会

第107次日本法医学会学術全国集会

ごあいさつ

大澤 資樹

第107次日本法医学会学術全国集会 会長
大澤 資樹東海大学医学部基盤診療学系法医学領域

 令和の時代となり、早くも5年目を迎えます。新型コロナウイルス感染拡大に社会は怯え、予防目的のワクチン接種は回数を重ねています。過去3年間の学術全国集会は、開催時期の変更やオンデマンド開催を余儀なくされてきました。第107次日本法医学会学術全国集会についても、まだまだ予断を許しませんが、昨今の国の方針や社会情勢を見る限り、少なくとも対面での開催は可能であろうと想定しています。会場となる小田原三の丸ホールは、2021年に完成したばかりの真新しい施設で、スペースに余裕があり、感染対策にも努める計画ですので、安心して参加いただければと思います。

 法医学を学び始めた30数年前に、法医学の英文専門雑誌は5、6誌で、IFも1点そこそこでした。それが、現在では英文誌は10を超え、日本法医学会も英文誌を独自に23年前より発行し、IFは2点を超えています。例えば、生化学系雑誌の停滞と比較すると、時の流れは社会医学への需要の高まりを示しており、社会の期待を反映していると思います。学術全国集会についても、より総合的な内容に発展すべき時代に入っていると考えます。

 このような観点から、今回の学術全国集会では、できるだけ他分野からのシンポジウムや特別講演を組み込もうと試みています。看護学は性暴力に対応するSANE(Sexual Assault Nurse Examiner)と呼ばれる職種を展開し、日本の社会でも定着し始めています。司法精神医学や交通工学からの話も、同じ司法鑑定を担う者には興味があるところです。このような重複する部分をもつ他領域からの発表を取り入れることにより、学際的な集会の将来像をイメージしています。

 会場となる小田原は、戦国時代には北条氏の城下町であり、二宮尊徳伝承の地です。箱根や熱海への玄関口でもあり、風光明媚で歴史あるこの地を一度訪れていただければと思います。また、懇親会の会場として、箱根湯本にある湯本富士屋ホテルを予定しています。懇親会を開催できれば、3年ぶりとなります。コロナ禍の中、密集を避ける傾向が強まっていますが、参加者の親睦の場として復活することを願っています。

 最後に、男女共同参画の趣旨を尊重し、託児所を設ける予定です。多くの演題発表のもと、一人でも多くの会員ならびに諸先生方の参加を賜り、活気あふれる学術全国集会となることを、主催者として願っています。

令和4年10月吉日

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