一般社団法人 日本心エコー図学会 第31回学術集会

プログラム

仁村レクチャー

8月15日(土) 第1会場 9:20~9:50

座長:
宮武 邦夫(吉田小野原東診療所)
  • 「心エコー図:人間科学の視点から」
    演者:
    山岸 正和(大阪人間科学大学)

会長講演

8月15日(土) 第1会場 8:40~9:10

座長:
別府 慎太郎(大阪みなと中央病院)
演者:
田邊 一明(島根大学医学部 内科学第四)

特別講演

特別講演 1

8月15日(土) 第1会場 10:10~11:10

座長:
伊藤 浩(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科循環器内科学)
  • 「Aortic stenosis …Paradigm change in diagnosis and management」
    演者:
    Jae K. Oh(Mayo Clinic, Rochester, MN)

特別講演 2

8月15日(土) 第4会場 10:10~11:10

座長:
田邊 一明(島根大学医学部 内科学第四)
  • 「佐野史郎さんと田邊一明先生の特別対談 -島根県の歴史と魅力を語る-」
    演者:
    佐野 史郎(俳優)

特別企画 中 止

医師・ソノグラファーのための(メンタル)ヘルスケア

WASE Study

8月15日(土) 第1会場 11:10~11:25

  • 「世界各国と比較した健常成人日本人の心エコー図における左室サイズと機能:
    The WASE studyからの解析結果」
    座長:
    中谷 敏(大阪大学大学院医学系研究科 機能診断科学)
    演者:
    三好 達也(Medstar Health Research Institute)

ASE – JSE Joint Symposium(ASE) 中 止

座長:
Madhav Swaminathan(Duke University Hospital)
吉田 清(心臓病センター榊原病院)
共催:
株式会社フィリップス・ジャパン
演者:
Madhav Swaminathan(Duke University Hospital)
岡田 行功(倫生会みどり病院 心臓弁膜症センター)
渡辺 弘之(東京ベイ・浦安市川医療センター)

EACVI – JSE Joint Symposium(EACVI) 中 止

座長:
Maurizio Galderisi(University of Naples Federico II)
瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
共催:
GEヘルスケア・ジャパン株式会社
演者:
湯田 聡(手稲渓仁会病院 循環器内科)
山田 聡(東京医科大学八王子医療センター 循環器内科)
Bernard Cosyns(University of Brussels)
Maurizio Galderisi(University of Naples Federico II)

KSE – JSE Joint Symposium(KSE) 中 止

座長:
Yong-Jin Kim(Seoul National Univ.)
尾辻 豊(産業医科大学 第二内科学)
共催:
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
演者:
田中屋 真智子(国立病院機構岩国医療センター 循環器内科)
柴田 利彦(大阪市立大学 心臓血管外科)
Yong-Jin Kim(Seoul National Univ.)

International Case conference (ICC) 中 止

座長:
Yong-Jin Kim(Seoul National Univ.)
泉 知里(国立循環器病研究センター 心臓血管内科)
演者:
Yong Hyun Park(Pusan National Univ.)
Se Yong Jang(Kyungpook National Univ.)
川原 洋(島根大学医学部 内科学第四)

International Award Session (IA) 中 止

座長:
渡邉 望(宮崎市郡医師会病院心臓病センター 循環器内科・検査科)
Madhav Swaminathan(Duke University Hospital)
  • 「Cardiac Ultrasonic Fingerprinting: A Radiomics Approach for High-throughput Feature Phenotyping of Dysfunctional Myocardium」
    演者:
    鍵山 暢之
    (順天堂大学 保健医療学部 デジタルヘルス遠隔医療研究開発講座
    順天堂大学 医学部 循環器内科)
  • 「Acute re-distribution of regional left ventricular work by cardiac resynchronization therapy determines long-term remodeling」
    演者:
    Jurgen Duchenne(KU Leuven- Cardiovascular Diseases)
  • 「Left Atrial Functional Reserve is Impaired Independently From Left Ventricular Remodeling in Lone Paroxysmal Atrial Fibrillation」
    演者:
    Dong-Hyuk Cho(Korea Univ.)

海外留学助成帰国報告会

8月15日(土) 第1会場 9:50~10:00

座長:
中谷 敏(大阪大学大学院医学系研究科 機能診断科学)
  • 海外留学助成帰国報告「Wonderful Time in Rochester」
    留学先:Mayo Clinic, Department of Cardiovascular Medicine
    演者:
    小保方 優(群馬大学医学部附属病院 循環器内科)

シンポジウム

シンポジウム1(S1)

8月14日(金) 第2会場 9:00~10:30

心房細動と房室弁膜症の関係に迫る

座長:
春木 伸彦(松江赤十字病院 循環器内科)
渡邉 望(宮崎市郡医師会病院心臓病センター循環器内科・検査科)
座長の言葉
心房細動と房室弁膜症は密接な関係がある。長期にわたる僧帽弁逆流や三尖弁逆流によって心房は拡大し、心房細動の原因となり得る。一方で長期間持続する心房細動もまた、心房が拡大する原因となり、それに伴い房室弁輪も拡大する。心房拡大によって房室弁輪が拡大すれば、必然的に房室弁の接合は悪くなり、結果として房室弁逆流が生じることは容易に想像できる。しかし古くは、孤立性心房細動患者において僧帽弁輪拡大単独では有意な逆流は生じないと考えられていた。近年、高齢化社会によって罹患期間の長い心房細動を合併する患者が増え、心室拡大や機能低下がないにも関わらず、房室弁輪拡大が主因と思われる有意な房室弁膜症を合併する患者をしばしば目にする事が増え、心房性機能性僧帽弁逆流・三尖弁逆流(Atrial functional MR・TR)と呼ばれ注目されている。しかしこれらの弁膜症はその機序も未だ不明確で、重症度評価も容易ではなく、さらに治療介入のタイミングを決めることも明確な基準がない。このシンポジウムでは、この心房性機能性MR・TRにおけるこれらの点を明確にし、明日からの診療に役立てたい。
  • 「心房性機能性MRの病態と機序」
    演者:
    鍵山 暢之
    (順天堂大学 保健医療学部 デジタルヘルス遠隔医療研究開発講座
    順天堂大学 医学部 循環器内科)
  • 「心房性機能性TRの病態と機序」
    演者:
    宇都宮 裕人(広島大学病院循環器内科)
  • 「心房性機能性MR・TRの重症度評価のポイント」
    演者:
    町野 智子(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
  • 「心房性機能性僧帽弁逆流および三尖弁逆流に対する治療介入の方法とタイミング」
    演者:
    阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター 循環器内科)

シンポジウム2(S2)

8月14日(金) 第2会場 10:30~12:00

新しくなった弁膜症ガイドライン

座長:
泉 知里(国立循環器病研究センター 心臓血管内科)
江石 清行(長崎大学病院 心臓血管外科)
座長の言葉
本年、8年ぶりに日本における弁膜症ガイドラインが「2020年度版 弁膜症治療のガイドライン」として新しくなった。弁膜症に関しては、新しい治療法が次々に登場しているが、無作為化試験が非常に少なく、手術適応や時期に関する推奨もエビデンスレベルは高くない。日本発のエビデンスの蓄積はまだ限定的で、特に手術時期の決定に際し重要な指標となる左室径に関しては、主に欧米患者データに基づくエビデンスによる基準が用いられてきたため、比較的体格の小さな日本人に当てはめる場合は体表面積補正値の必要性なども考慮する必要がある。今までの観察研究から得られてきた多くの知見と臨床経験をもとに、実際の臨床現場での診療と最新のデータをともに反映させる形で、現時点での診療指針を作成した。
弁膜症の評価には心エコー図検査が中心的な役割を果たす。特に無症状の弁膜症に対する手術適応には左室径や駆出率、肺高血圧、運動負荷の評価が重要で、さらに形成術の難易度の評価には、さらに詳細な弁構造評価も必要となる。このセッションでは、実際の症例、エコー画像を提示し、議論しながら、新しくなった弁膜症ガイドラインの理解を深めていきたい。
  • 「奇異性低流量低圧較差ASの評価と手術適応を見直す」
    演者:
    三宅 誠(天理よろづ相談所病院 循環器内科)
  • 「無症状重症ARの手術適応:日本人に最適な左室サイズのカットオフ値と計測上の注意点」
    演者:
    天野 雅史(国立循環器病研究センター 心臓血管内科)
  • 「2種類の機能性MRの手術適応決定における心エコー図検査の役割」
    演者:
    尾長谷 喜久子(長崎大学病院 心臓血管外科)
  • 「TRの手術適応決定に重要な心エコー図所見」
    演者:
    大門 雅夫(東京大学医学部附属病院 検査部)

シンポジウム3(S3)

8月14日(金) 第2会場 13:10~15:10

重症心不全管理の課題と心エコ-図の役割:
クリニカルディシジョンに心エコー図は必要ないのか?

座長:
太田 哲郎(松江市立病院 循環器内科)
猪又 孝元(北里大学北里研究所病院循環器内科)
座長の言葉
重症心不全管理では、総合力が試される。総合力の向上には各パーツの充実のみでは達成できず、その重み付けを行い適正に役割を配分することが必要となる。診断モダリティも然りである。重症心不全患者を支えるベッドサイドの心不全専門医と、形態・動態的な情報を供与する心エコー図専門医との間に、さらにはそれを支えるソノグラファーに、エコーで得られる情報の重み付けに解離がないかどうか。重症心不全管理の歴史を振り返り、実臨床での心エコー図の役割について屈託ない議論を行ってみたい。
  • 「重症心不全診療~病態と治療、そしてsurrogate marker」
    演者:
    猪又 孝元(北里大学北里研究所病院循環器内科)
  • 「機械的補助循環を要する重症心不全診療におけるクリニカルディシジョン~情報として何が必要か~」
    演者:
    肥後 太基(九州大学大学院医学研究院循環器内科学)
  • 「重症心不全診療で心エコー図が生かせること~心機能の評価と治療戦略」
    演者:
    田中 秀和(神戸大学大学院 循環器内科学)
  • 「重症心不全診療で心エコー図が生かせること~原因疾患の診断と治療戦略~」
    演者:
    泉 知里(国立循環器病研究センター心臓血管内科)

シンポジウム4(S4)

8月14日(金) 第2会場 15:10~16:10

心エコー図専門医制度への期待

座長:
坂田 泰史(大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学)
有田 武史(福岡和白病院 循環器科)
座長の言葉
心エコー図専門医制度が今年より新たに発足する。国内を見渡してもすでに循環器領域には多くの専門医制度が存在し、また日本超音波医学会が認定する超音波専門医制度も存在する現況のなかでこのことはどのような意味をもつのであろうか。2018年から開始となった新専門医制度のもとでは、専門医の認定は学会ではなく第三者機関がおこなうこととなり、より社会との関係性を意識することが求められるようになった。しかしながら既存の超音波専門医では実像がつかみにくく、名称と実像が異なることも度々指摘されてきた。また連携をとっているASE、EACVI双方とも独自の専門医認定システムを構築している。このような状況を鑑み、心エコー図学会では2017年秋より心エコー図専門医制度のワーキンググループを立ち上げ幾度となく議論を重ね、2019年5月の暫定専門医の創設を得て、いよいよ今年より心エコー図専門医を認定開始することとなった。今後学会としてどのような人材を心エコー図専門医として育成認定し、どのように循環器診療に参画し、また社会へどのように貢献するのか、このシンポジウムを通して多くの意見を交換することができれば幸いである。
  • 「心エコー図専門医制度創生への道のり」
    演者:
    大手 信之(名古屋市立大学 循環器内科学)
  • 「心エコー図専門医制度の始まりと終わり」
    演者:
    大倉 宏之(岐阜大学医学部 循環呼吸病態学)
  • (Coming soon)
    演者:
    岩永 史郎(埼玉医科大学国際医療センター 心臓内科)

シンポジウム5(S5)

8月14日(金) 第3会場 9:00~10:30

塞栓源不明の脳塞栓症(ESUS)と心エコー

座長:
芦原 京美(東京女子医科大学 循環器内科)
座長の言葉
脳梗塞の原因はさまざまであるが、心源性、アテロームやラクナ梗塞のみならず、塞栓源不明の脳梗塞:ESUSが注目されてきている。ESUSとは、①単一穿通枝領域脳梗塞(ラクナ梗塞など)ではないことをMRI(CT)で判定したうえで、②梗塞巣に関連する頸部動脈または脳動脈の閉塞ないし50%以上の狭窄が存在しないこと、③高リスクの塞栓源心疾患が存在しないこと、④大動脈原性脳塞栓症の確診例ではないこと、⑤脳梗塞を起こしうる特殊な原因(血管炎、動脈解離、可逆性脳血管攣縮症候群、薬剤不正使用、血栓性素因、悪性腫瘍など)が存在しないことを条件とする塞栓源不明の脳梗塞である。ESUSの診断に心エコーは必須であり、近年では卵円孔開存(PFO)を介する血栓が原因となって発症する奇異性(潜因性)塞栓の再発をデバイス閉鎖術により予防できることもわかってきた。塞栓リスクの高い、いわゆる高リスクPFOの形態診断もまた心エコーで行われる。したがって今後は、PFO閉鎖を要する症例の選別など、循環器領域でのより正確なPFO診断が必須になるものと考えられる。本シンポジウムでは、デバイス閉鎖治療の特徴と適応や症例選択の方法など、ESUSを取り巻く今日的な話題を取り上げる。
  • 「経食道心エコーで塞栓源をさがす」
    演者:
    佐々木 俊輔(手稲渓仁会病院 心臓血管センター 循環器内科)
  • 「ESUSのハイリスクとなる左心耳構造」
    演者:
    瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
  • 「奇異性脳塞栓の病態(塞栓源としての卵円孔開存診断)」
    演者:
    小板橋 俊美(北里大学医学部循環器内科学)
  • 「担癌患者の心血管脳卒中」
    演者:
    時田 祐吉(日本医科大学付属病院 循環器内科)

シンポジウム6(S6)

8月14日(金) 第3会場 10:30~12:00

SHDインターベンションにおける術中心エコー図:
医師と技師それぞれの立場から

座長:
小田 強(島根県立中央病院)
太田 哲郎(松江市立病院 循環器内科)
座長の言葉
TAVIが本邦に導入されて約7年が経過した。TAVIに代表されるSHDインターベンションは急速な勢いで普及しつつある。従来の外科治療に比べて直接組織を見ることのできないインターベンション治療は、適応から術中ガイド、そして長期フォローアップに至るまで心エコー図の果たす役割は大きい。いかにハートチームの中で心エコー図が信頼されるモダリティであり続けられるか、各施設のエコーに関わる医師・技師は奮闘されていることと察する。またSHDインターベンションを行っていないご施設の皆さまにおいても、最新カテーテル治療の知識を日常臨床で行う心エコー図に役立てて頂きたい。本セッションでは様々なSHDインターベンションにおける術中心エコー図について、それぞれハイボリュームセンターの医師・技師の立場からその基本や特に注意している点などについてご講演頂き、皆様とともに今後のインターベンショナルエコーを考えていきたい。
  • 「TAVI術中TEE -インターベンショナルエコーをTAVIに活かす-」
    演者:
    西川 はる香(聖マリアンナ医科大学 循環器内科)
  • 「TAVI術中TTE 技師の役割」
    演者:
    小川 幸宏(新東京病院 臨床検査室)
  • 「MitraClip術中TEE」
    演者:
    磯谷 彰宏(小倉記念病院 循環器内科)
  • 「MitraClip術中TEEにおける技師の役割」
    演者:
    土岐 美沙子(心臓病センター榊原病院 臨床検査科)

シンポジウム7(S7)

8月14日(金) 第3会場 13:10~14:40

ストレインを日常臨床に活かす

座長:
浅沼 俊彦(大阪大学医学部保健学科)
西尾 進(徳島大学病院 超音波センター)
座長の言葉
心筋ストレインは、局所心筋運動の定量評価を目的として導入された心筋変形の指標であり、組織ドプラ法の時代を経て、現在はスペックルトラッキング法を用いることで簡単に解析できるようになりました。スペックルトラッキング法では左室すべての領域のストレイン波形を得ることができるため、近年では局所よりも左室全体の評価に使用されることが多く、長軸方向グローバルストレイン(global longitudinal strain: GLS)は、駆出率で評価できない左室収縮障害の診断を可能にし、今後臨床で広く用いられることが期待されています。一方、左室の局所ストレインや右室・左房ストレインについては、様々な病態での有用性が報告されていますが、実際にどんな時に役に立つのかよくわからないと思われている先生方や技師さんも多いのではないでしょうか。
本シンポジウムでは、ストレインを日常臨床で用いることができるように、解析の手順から、どんな時に解析するとよいかをエキスパートの先生方にわかりやすく解説していただきます。また、最後の総合討論では、使用する際のノウハウや問題点を議論することで、ストレインの理解を深めたいと思います。
  • 「ストレイン解析の実際と注意点」
    演者:
    中島 英樹(筑波大学附属病院 検査部)
  • 「GLS:その意義と解析すべき病態」
    演者:
    大西 哲存(兵庫県立姫路循環器病センター 循環器内科)
  • 「左室局所/右室/左房ストレイン:どんな時に役に立つ?」
    演者:
    井上 勝次(愛媛大学大学院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学)

シンポジウム8(S8)

8月14日(金) 第4会場 9:00~10:30

Cardio-Oncology と心エコー:Up-to-date

座長:
根岸 一明(シドニー大学)
山田 博胤(徳島大学大学院 地域循環器内科)
座長の言葉
がんと心疾患の両者を併せ持つ患者を対象とするCardio-Oncology(腫瘍循環器病学)は、がん治療の進歩によってますます重要性が増している。がん治療に伴う心血管合併症には様々な疾患があるが、心機能障害に伴う心不全は予後が不良である。その為、早期発見と早期治療介入が重要である。現在、様々な理由からその心機能モニタリングの主役は、心エコー図検査である。
本シンポジウムでは、Cardio-OncologyのOverview、心筋ストレイン評価、アントラサイクリン心毒性におけるTorsion評価、放射線治療によるHFpEFのリスク、そして、大学病院におけるCardio-Oncologyの取り組みについて、第一線の臨床家に講演をしていただく。本シンポジウムの参加者の皆さんといっしょにOnco-cardiologyの最新知識について共有したい。そして、一人でも多くの方がこの領域の診療や研究に興味を持っていただき、本領域における心エコー図検査の役割を担っていただけることを期待している。
  • 「Cardio-Oncology Overview」
    演者:
    根岸 一明(シドニー大学)
  • 「抗がん剤治療による心筋障害の局在評価」
    演者:
    楠瀬 賢也(徳島大学病院 循環器内科)
  • 「アントラサイクリン関連心筋障害の早期発見- Torsion解析の有用性」
    演者:
    元木 博彦(信州大学医学部附属病院 循環器内科学教室)
  • 「放射線治療による心不全発症のメカニズム」
    演者:
    齋木 宏文(岩手医科大学 小児科)
  • 「順天堂におけるCardio-Oncology の取り組み」
    演者:
    宮崎 彩記子(順天堂大学医学部付属順天堂医院)

シンポジウム9(S9)

8月14日(金) 第4会場 10:30~12:00

心エコー図検査のAIの可能性:Pros and Consセッション

座長:
山田 博胤(徳島大学大学院 地域循環器内科)
田中 秀和(神戸大学大学院 循環器内科学)
座長の言葉
2012年、画像認識コンペティションのImageNet Large Scale Visual Recognition Challengeにおいて、トロント大学のチームがdeep learningによる画像認識技術によりその精度を飛躍的に上昇させて以来、画像解析分野において人工知能技術の活用が活発となっています。近年では身の回りの家電製品にも人工知能技能が搭載され、あらゆるところに使われる時代となってきていますが、その波は心エコー図法の領域にも押し寄せてきています。
2018年頃から心エコー図法におけるAIの活用も目覚ましい進歩を遂げてきており、いくつもの研究が報告され、アメリカ心エコー図学会をはじめとして各学会でも大きくとり挙げられてきています。しかし、このような現状が進むにつれ、「AIに仕事がとられるのではないか」「AIに従って診療するようになるのではないか」などの不安も強くなってきているのではないでしょうか。
AI研究が続々と報告される時期だからこそ、冷静な眼でAIを見つめ、現状と問題点を明らかにするために、今回pros and consセッションを企画しました。国内外から集めた専門家をAI絶賛派およびAI限界派に分け、意見をぶつけ合ってもらいます。熱い議論が起きることを期待しています。
  • 「【Pro】すべてがわかるように!? 人工知能による心筋性状評価の今」
    演者:
    鍵山 暢之
    (順天堂大学 保健医療学部 デジタルヘルス遠隔医療研究開発講座
    順天堂大学 医学部 循環器内科)
  • 「エコーだけでは限界がある! マルチモダリティアプローチの重要性」
    演者:
    鍋田 健(北里大学医学部 循環器内科学)
  • 「【Pro】診断は機械にお任せ!? 人工知能によるエコー診断補助技術の今」
    演者:
    楠瀬 賢也(徳島大学病院 循環器内科)
  • 「【Con】あなたはAIに命を預けますか? ヒトによるエコー診断の重要性」
    演者:
    柴山 謙太郎(東京心臓血管・内科クリニック)

シンポジウム10(S10)

8月14日(金) 第4会場 13:10~14:40

いま日常臨床に活かされている3次元心エコー

座長:
渡辺 弘之(東京ベイ浦安市川医療センター)
太田 光彦(虎の門病院 循環器センター内科)
座長の言葉
近年、Structural heart disease(SHD)に対するカテーテル治療が急速な進歩を遂げている。いま日常臨床で3次元心エコー図が最も活かされている場面とは、言うまでもなくこのSHD治療であり、術前精査、術中ガイドにおいて3次元心エコー図は必要不可欠なものとなっている。従来の僧帽弁形成術や心房中隔欠損閉鎖術はもちろん、近年ではMitraClip、卵円孔閉鎖術、左心耳閉鎖術などのSHDインターベンションも普及し始めており、3次元心エコー図法の活用法は今後ますます広がっていくものと思われる。本セッションでは、実際の症例をベースに各施設における取り組みを紹介して頂き、日常臨床で3次元心エコー図をどのように活かすべきかを討論する機会としたい。
  • 「僧帽弁形成術における3Dエコーの活かし方」
    演者:
    太田 光彦(虎の門病院 循環器センター内科)
  • 「MitraClipにおける3Dエコーの活かし方」
    演者:
    磯谷 彰宏(小倉記念病院 循環器内科)
  • 「ASD・PFO閉鎖術における3Dエコーの活かし方」
    演者:
    高谷 陽一(岡山大学病院 循環器内科)

シンポジウム11(S11)

8月14日(金) 第4会場 14:40~16:10

大動脈弁狭窄症の診断と治療 ~ TAVI時代における画像診断の役割

座長:
阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター 循環器内科)
北井 豪(神戸市立医療センター中央市民病院 循環器内科)
座長の言葉
社会の高齢化に伴い、動脈硬化を背景とした大動脈弁狭窄症の頻度は著しく増加しており、特に多くのcomorbidityを抱える高齢者の高度大動脈弁狭窄症が増えている。経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)の登場により大動脈弁狭窄症の診療は大きな変遷を迎えている。従来、手術が高リスクであった患者に対してもTAVIが安全かつ有効な手技として定着してきた。また、その低侵襲性と治療成績の良さから当初は手術が高リスクであった患者に限られていた適応も、中等度そして低リスク患者の患者へもその適応が広がってきている。それに伴い、当初は必須とされていた経食道心エコー図(TEE)による術中ガイドを行わずに、局所麻酔下でTAVIを施行する機会も増え、画像診断の役割も変わってきている。また、外科的大動脈弁置換術(SAVR)も、低侵襲手術(MICS)やSutureless valveの登場により確実に進化し続けており、治療の選択にハートチームでのディスカッションが今後ますます重要となることが予想される。
本セッションでは、今後、ますます重要性を増してくる大動脈弁狭窄症の診断・病態、およびTAVIの治療に必要な画像診断の知識を整理しつつ、TAVIやSAVRの最新の話題・治療治療の進歩についても議論したい。
  • 「Low-gradient AS:moderate AS と LFLG severe ASを鑑別する」
    演者:
    佐藤 希美(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
  • 「Hemodynamically significant AS; 弁口面積(AVA)vs 圧較差(PG)」
    演者:
    法里 優(京都府立医科大学 心臓血管外科・心臓血管血流解析講座)
  • 「日本と米国のTAVIの現状: TAVIをどのようにoptimizationするか」
    演者:
    市堀 泰裕(大阪警察病院 循環器内科)
  • 「TAVI(Trans-catheter Aortic Valve Implantation)時代におけるSAVR」
    演者:
    小山 忠明(神戸市立医療センター中央市民病院 心臓血管外科)

シンポジウム12(S12)

8月15日(土) 第1会場 12:50~14:20

成人先天性心疾患と心エコー

座長:
須田 憲治(久留米大学医学部小児科)
豊野 学朋
(秋田大学大学院医学系研究科 医学専攻 機能展開医学系 小児科学講座)
座長の言葉
我が国では先天性心疾患患者の多くが成人となり、その数は今や50万人以上に上り、今後も更なる増加が予測される。新生児・小児期を乗り越えた先天性心疾患患者たちは、今度は加齢に伴った変化に曝されることになる。そして、心血管機能障害、心不全、不整脈、再手術などの問題と向き合っていかねばならない。多様な画像診断法が利用可能な今日においても、心エコー図はこれらの病態評価に不可欠な診断法の1つであり続けている。本シンポジウムでは、超音波検査技師を対象とし、発生頻度の高い心室中隔欠損症・動脈管開存症・心房中隔欠損症、複雑心疾患の代表であるファロー四徴症、そしてFontan循環に関するoverviewと心エコー図評価のポイントを学ぶことを目的とする。
  • 「心室中隔欠損症と動脈管開存症 -どう診断してどう管理するか」
    演者:
    新居 正基(静岡県立こども病院 循環器科)
  • 「心房中隔欠損症のカテーテル治療前と外来フォーロー どこをみるか」
    演者:
    高谷 陽一(岡山大学 循環器内科)
  • 「成人期を迎えたファロー四徴症術後症例 -どこを診てどう管理するか-」
    演者:
    早渕 康信(徳島大学病院 小児科・地域小児科診療部)
  • 「フォンタン術後 どこを⾒てどう管理するか」
    演者:
    山村 健一郎(九州大学病院 小児科)

シンポジウム13(S13)

8月15日(土) 第2会場 12:50~14:20

肥大心の心エコー図診断、治療効果判定

座長:
北岡 裕章(高知大学 医学部 老年病 循環器内科)
山本 一博(鳥取大学医学部 循環器・内分泌代謝内科学)
座長の言葉
肥大心の原因は、高血圧や大動脈弁狭窄症などによる圧負荷、サルコメア遺伝子変異に伴う肥大型心筋症、心ファブリー病や心アミロイドーシスなどの二次性心筋症まで多岐に渡る。当然、各々の原因により治療や予後は異なり、特に二次性心筋症に対する疾患特異的治療が急速に進歩してきた昨今、その正確な鑑別診断が重要であることは言を俟たない。肥大心の鑑別には、遺伝的背景や全身の特徴的な身体所見に元に、画像診断や特殊採血を行い、最終的には生検まで必要なことが多い。その中で、心エコー図は、特徴的なエコー所見からの診断の端緒として、さらには血行動態の理解や治療効果判定に重要な役割を果たす。本シンポジウムでは、肥大心の診療における心エコー図の果たす最新の役割について議論したい。
  • 「肥大型心筋症とその中に潜むファブリー病の心エコー図からみた診断と評価のポイント」
    演者:
    平川 大悟(高知大学医学部付属病院 検査部)
  • 「サルコイドーシスにおける肥大心」
    演者:
    竹田 泰治(大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学)
  • 「心アミロイドーシスの心エコーによる早期診断」
    演者:
    泉家 康宏(大阪市立大学)
  • 「心アミロイドーシスのタイプ別心エコー所見、高血圧性肥大心との比較」
    演者:
    小山 潤(丸子中央病院 内科)

シンポジウム14(S14)

8月15日(土) 第3会場 8:40~10:10

MitraClipを有効な治療法として根付かせるには

座長:
山本 一博(鳥取大学医学部 循環器・内分泌代謝内科学)
阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター循環器内科)
座長の言葉
手術リスクの高い高度僧帽弁閉鎖不全に対する治療法としてMitraClipがわが国でも実施可能となっている。しかし、この治療法の位置づけは確立しているとは言い難い。機能性僧帽弁閉鎖不全に対する有効性を検討した介入研究の結果をみると、有効とする結果を示したCOAPT試験、有効性を見いだせない結果を示したMITRA-FR試験と結論は一致していないが、どちらも真実であり、両者の比較から、患者選択が重要であることが示唆されている。対象患者の選別、術中モニタリングなど、この治療法の成否を大きく左右するのは心エコー図検査である。本シンポジウムでは、MitraClipを有効な治療法として根付かせるために必要な事項を心エコー図検査という視点から議論したい。
  • 「MitraClipの治療法としての位置づけ」
    演者:
    山本 一博(鳥取大学医学部 循環器・内分泌代謝内科学)
  • 「MitraClip術前・術中・術後の心エコー図検査に求められるもの」
    演者:
    出雲 昌樹(聖マリアンナ医科大学 循環器内科)
  • 「MitraClipに適した症例を選択するためには:機能性僧帽弁閉鎖不全」
    演者:
    丸尾 健(倉敷中央病院循環器内科)
  • 「MitraClipに適した症例を選択するためには:器質性僧帽弁閉鎖不全」
    演者:
    宇都宮 裕人(広島大学病院循環器内科)

シンポジウム15(S15)

8月15日(土) 第3会場 10:10~11:40

負荷心エコーの新たな展望

座長:
平野 豊(近畿大学病院中央臨床検査部)
大手 信之(名古屋市立大学 循環器内科)
座長の言葉
負荷心エコーは心筋虚血診断のみならず、弁膜症、心筋症、心不全、肺高血圧の病態や重症度評価に至るまで多くの臨床場面で施行されるようになってきた。トレッドミルやエルゴメーター等の動的運動負荷のみならずハンドグリップ負荷、ドブタミン等の薬物負荷などから、実施可能な負荷法を各施設が任意に選択している。それは取りも直さず必須検査の域には至っていないことを意味する。負荷の手順や結果の評価法についても未だガイドライン化されたものはない。日常臨床への負荷心エコーの定着には継続的なエビデンスの構築が重要で、今後負荷心エコーがdecision makingの必須検査として広く受け入れられる方向性を今こそ確立しなければならない。本シンポジウムでは、負荷心エコー検査の現状と課題、そして新たな展望について、症例のレベルから重症度・予後評価までを発表していただき、さらには将来に向けた提言をしていただきたい。その後、会場参加者とも時間をかけて十分に議論したいと考えている。
  • 「僧帽弁閉鎖不全症への新たな展望」
    演者:
    宇都宮 裕人(広島大学病院循環器内科)
  • 「HFpEFへの新たな展望」
    演者:
    小保方 優(群馬大学医学部附属病院 循環器内科)
  • 「左房機能評価への新たな展望」
    演者:
    杉本 匡史(三重大学附属病院中央検査部)
  • 「肥大型心筋症に対する運動負荷心エコー図の新たな展望」
    演者:
    泉 佑樹(榊原記念病院 循環器内科)

シンポジウム16(S16)

8月15日(土) 第3会場 12:50~14:20

心エコーで迫る三尖弁逆流評価の現状と将来展望

座長:
渡邉 望(宮崎市郡医師会病院心臓病センター 循環器内科・検査科)
渡辺 弘之(東京ベイ・浦安市川医療センター)
座長の言葉
三尖弁逆流(TR)のほとんどは二次性であり、原疾患となる様々な心疾患または肺疾患に伴う血行動態および形態異常により引き起こされる。長い間、TRの臨床的意義については臨床現場であまり重要視されて来なかった背景があり、三尖弁は’forgotten valve’と呼ばれて来た。そのforgotten valveが今、心疾患の予後に影響を与えうる重要な要因であることが俄かに注目されている。折しも経カテーテル的治療による三尖弁形成術が現実となり、TRに対する治療介入の適応・タイミングに対する考えかたは変革期を迎えていると言えよう。これまでは、高度TRに伴う右心不全症状がある患者でも利尿薬投与により長期にわたり症状が緩和されることから、内科側で長年経過を診ることが一般的であった。しかし、いざ内科治療困難となり外科治療を考慮する頃には右心機能不全や肝障害が進行していて手遅れとなることも稀ではない。適切な治療タイミング・治療方法を選択するためには、心エコー図検査による客観的かつエビデンスに基づいた評価が必須となる。これからやってくる新しい治療の時代に向けて、 必要とされる心エコー図指標は何か?これまでの知見を踏まえて、心エコードプラ法によるTR評価の有り方を議論したい。
  • 「心エコーは、TRの原因にどこまで迫れるのか?」
    演者:
    宇都宮 裕人(広島大学病院循環器内科)
  • 「三尖弁逆流の分類と重症度評価」
    演者:
    阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター 循環器内科)
  • 「TRに対する外科的治療に役立つ心エコーとは?」
    演者:
    尾長谷 喜久子(長崎大学病院 心臓血管外科)
  • 「SHDに対する経カテーテル治療時代の三尖弁逆流評価」
    演者:
    丸尾 健(倉敷中央病院循環器内科)

シンポジウム17(S17)

8月15日(土) 第4会場 8:40~10:00

経皮的左心耳閉鎖術の普及を前に考える心房細動の血栓リスク評価における心エコーの役割

座長:
石津 智子(筑波大学臨床検査医学)
和田 靖明(山口大学医学部附属病院 検査部)
座長の言葉
心房細動は日常臨床で最も一般的にみられる不整脈であり、その罹患率は加齢とともに顕著に増加する。2018年の暮れには「脳卒中・循環器病対策基本法」が可決され、脳卒中や心房細動などの循環器病の予防推進と迅速かつ適切な治療体制の整備が一層進められている。心原性脳塞栓の多くが心房細動によって発症することは広く知られる事実であり、近年では様々な抗凝固薬が登場し、カテーテルアブレーションが普及している。一方で、高齢者ではアブレーションの有効性は低くなり、出血リスクが高い患者では抗凝固療法も困難なために、有効な治療法がない症例に遭遇することも臨床現場では少なくなく、2019年2月に日本でもようやく薬事承認を得たカテーテルによる経皮的左心耳閉鎖術が注目されている。左心耳閉鎖により血栓形成を防ぎ、かつ抗凝固薬を中止することで出血リスクも減らすことができるという画期的な治療法である。高齢者の多いわが国において、身体への負担が少なく重篤な脳卒中も予防できるこの治療法の普及が待たれている。
このような現況下における心房細動症例に対する心エコー図検査の有用性と可能性について本シンポジウムで討論したい。
  • 「心房細動において心エコーで評価すべき左房の形態と機能を識る」
    演者:
    瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
  • 「CHADS2/CHA2DS2-VAScスコア低値症例における左房内もやもやエコーの出現頻度および関連因子の検討」
    演者:
    伊藤 隆英(大阪医科大学 循環器内科)
  • 「経皮的左心耳閉鎖術における術者が期待する心エコーの役割」
    演者:
    原 英彦(東邦大学医療センター大橋病院)
  • 「経皮的左心耳閉鎖術:オペレーターの期待に応える心エコーの極意」
    演者:
    町野 智子(筑波大学 医学医療系 循環器内科)

シンポジウム 中 止

Hot Topics in Echo 2020

座長:
Madhav Swaminathan (Duke University Hospital)
山本 一博(鳥取大学医学部 循環器・内分泌代謝内科学
座長の言葉
このセッションは、海外の招請講演者に自ら選んでいただいた「Hot topics」について講演していただくセッションです。本セッションとして特にテーマや内容についてのリクエストは行わず、それぞれの講演者の先生が今もっとも話したいことを自由にお話しいただくようお願いしました。その結果として、各講演テーマを見ていただければお分かりの様に、多岐に渡るtopicsを取り上げていただいております。英語のセッションですが、最新の“Hot”な講演が聞ける絶好のチャンスです。是非ご参加ください。
演者:
Madhav Swaminathan(Duke University Hospital)
Maurizio Galderisi(University of Naples Federico II)
Bernard Cosyns(University of Brussels)
Yong-Jin Kim(Seoul National Univ.)
本淨 修己(トロント小児病院心臓血管外科)

COVID-19時代の心エコー図検査

8月14日(金) 第1会場 10:30~12:00

座長:
大門 雅夫(東京大学医学部附属病院 検査部)
杉本 匡史(三重大学附属病院中央検査部)
座長の言葉
これまで未知であった新型コロナウイルスによるCOVID-19は2020年全国に拡大し、わが国の医療活動に大きな影響を及ぼした。COVID-19は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に加え、心筋炎や肺血栓塞栓症などの重篤な心血管合併症を含む全身の様々な臓器障害を引き起こす。一方で、COVID-19の診療にあたるスタッフは、自身の感染リスクに加えて診療行為を介した院内感染拡大のリスクにも直面することになる。こうした状況下で、心エコー図検査でも診療機能を維持しつつ最大限の感染予防策を実施することが求められている。このセッションでは、COVID-19時代における心エコー図検査の役割と検査室の対応について、これまでを振り返るとともに、今後の方向性について考えていく。
演者:
瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
鍵山 暢之
(順天堂大学 保健医療学部 デジタルヘルス遠隔医療研究開発講座
順天堂大学 医学部 循環器内科)
出雲 昌樹(聖マリアンナ医科大学 循環器内科)
鈴木 博英(東京大学医学部附属病院検査部)

スーパーソノグラファーからの挑戦状!
<君にこのケースが判読できるかー?>

8月14日(金) 第1会場 14:40~16:10

座長:
山田 博胤(徳島大学大学院 地域循環器内科)
和田 靖明(山口大学医学部附属病院 検査部)
座長の言葉
心エコー図学会認定心エコー専門技師、通称スーパーソノグラファーは、心エコー図検査に携わる技師が憧れる存在です。本企画では、比較的最近にその資格を取得した技師さんたちに、みなさんの勉強になりそうな症例のプレゼンテーションをお願いしました。どんな症例を提示するかは、スーパーソノグラファーの皆さんにお任せしました。診断に難渋した症例、ルーチン検査では分からなかったけれども描出ビューを足したり負荷を加えたりして工夫をすることで病態が解明できた症例、判読を過っていたことに後から気が付いた症例などを紹介していただくようお願いしました。発表はクイズ形式で提示をしてもらい、WEB開催ということですのでZOOMの投票機能を活用して、視聴者の皆さんも一緒に考えていただきます。採点や表彰はしないので、気軽に参加してください。スーパーソノグラファーの皆さんが提示する症例を通じて、心エコー図検査の奥深さ、楽しさを感じてほしいと思います。
演者:
土岐 美沙子(心臓病センター榊原病院 臨床検査科)
西尾 静子(喜多医師会病院)
冨山 ひろみ(小倉記念病院検査技師部 第一生理検査課)
関家 季実子(関西ろうさい病院 中央検査部)
谷口 京子(近畿大学医学部附属病院 中央臨床検査部)

教育企画

教育企画1(E1)

8月15日(土) 第2会場 8:40~10:10

カテーテル治療に寄与する心エコー

座長:
小板橋 俊美(北里大学医学部循環器内科学)
水上 尚子(神奈川県警友会 けいゆう病院 心血管画像センター)
  • 「Primaryな施設でも知っておきたいカテーテル治療前後の評価 -心房中隔欠損症-」
    演者:
    渡辺 修久(岡山大学病院 超音波診断センター)
  • 「Primaryな施設でも知っておきたいカテーテル治療前後の評価 大動脈弁狭窄」
    演者:
    山口 一人(島根大学医学部 内科学講座第四)
  • 「TAVI中の経食道,経胸壁心エコーによるモニタリング」
    演者:
    大原 未希子(済生会熊本病院 予防医療センター)
  • 「Primaryな施設でも知っておきたいカテーテル治療前後の評価・僧帽弁逆流」
    演者:
    塩川 則子(聖マリアンナ医科大学病院超音波センター)
  • 「MitraClipを意識した経食道エコーによる僧帽弁の評価」
    演者:
    前川 恵美(北里大学医学部 循環器内科学)

教育企画2(E2)

8月15日(土) 第2会場 10:10~11:40

GLSについて徹底的に学ぶ。~臨床に活用できるGLSを発信しよう~

座長:
吉牟田 剛(長崎大学病院 循環器内科)
戸出 浩之(獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター)
  • 「GLS って何? ~ GLS 解析に必要な画像と解析方法の基本」
    演者:
    橋本 修治(独立行政法人 国立病院機構 大阪南医療センター)
  • 「Onco-Cardiologistの要望に応える~化学療法患者の心機能評価」
    演者:
    田中 秀和(神戸大学大学院 循環器内科学)
  • 「GLSの応用編~二次性心筋症の診断と予後」
    演者:
    小山 潤(丸子中央病院 内科)
  • 「GLSについて徹底的に学ぶ~臨床に活用できるGLSを発信しよう~
    GLSを報告して良い例と悪い例~精度の高い解析のコツ~」
    演者:
    飯田 典子(筑波大学附属病院 検査部)

日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)との
ジョイントセッション中 止

MitraClip時代のMR診断:最適な治療法を選択するため

座長:
大倉 宏之(岐阜大学大学院医学系研究科 循環病態学)
渡部 友視(鳥取大学医学部付属病院 循環器内科)
座長の言葉
症候性の重症僧帽弁閉鎖不全症(MR)の治療は、弁置換または弁形成など外科的介入が基本であるが、実際には手術リスクなどから、半数が手術治療を受けられていない。MitraClipはそのようなunmet needsを満たす治療法として登場し、MRに対する構造的心疾患(SHD)インターベンションの領域では世界で最も使用実績のあるデバイスとして、本邦でも2018年から臨床使用されている。MitraClipは単に手術不耐症例に対する代替治療というだけでなく、内科治療抵抗性心不全の治療ターゲットとしてMRを捉えることができる、という視点をより広い患者層にもたらした。この点は先行するSHDインターベンションであるTAVRの適応判断とは異なる部分であり、本手技がほぼエコーガイドで行われる点とも併せて、心エコー図検査を用いたMR評価・病態の理解がこれまで以上に必要とされる時代となった。
本セッションでは、日本心血管インターベンション学会(CVIT)とのジョイントセッションとして両学会から経験豊富な演者にご講演いただき、MitraClip時代に求められるMRの診断、そして治療に関する知識を共有したい。
  • 「一次性MRの診断:MitraClip術前に必要な情報はなにか?」
    演者:
    渡邉 望(宮崎市郡医師会病院心臓病センター循環器内科・検査科)
  • 「一次性MRに対するMitraClip:僧帽弁形成術においつけるのか?」
    演者:
    久保 俊介(倉敷中央病院 循環器内科)
  • 「二次性僧帽弁逆流の診断:発生機序の違いは治療法選択に影響するか?」
    演者:
    阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター 循環器内科)
  • 「二次性MRに対するMitraClip:すべての二次性MRが適応になるのか?」
    演者:
    林田 晃寛(心臓病センター榊原病院)

Young Investigator's Award 審査会(YIA)

8月14日(金) 第1会場 9:00~10:30

座長:
大倉 宏之(岐阜大学大学院医学系研究科 循環病態学)
田邊 一明(島根大学医学部 内科学第四)
  • 「慢性血栓塞栓性肺高血圧症における心エコードプラ法を用いた肺動脈反射波圧の臨床的意義」
    演者:
    葉山 裕真(国立国際医療研究センター病院)
  • 「心エコー図指標に基づいた機械学習によるHFrEFの層別化は将来のHFrecEF群を推定する」
    演者:
    坂本 考弘(島根大学医学部 内科学第四)
  • 「心不全患者における右室収縮予備能は運動耐容能と相関する:
    低強度運動負荷心エコー図法の有用性について」
    演者:
    木下 将城(愛媛大学大学院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座)
  • 「心筋梗塞急性期から慢性期での左室収縮能の変化および予後との関連:
    1,627例の初回心筋梗塞に対する長期的観察による検討」
    演者:
    吉岡 吾郎(宮崎市郡医師会病院)
  • 「多断面心エコー画像を用いた人工知能による左室駆出率の推定」
    演者:
    山口 夏美(徳島大学病院 超音波センター)
  • 「3次元スペックルトラッキング法による新しい左室充満圧指標の診断精度」
    演者:
    岡田 大司(神戸市立医療センター中央市民病院)

Best Case Presentation Award(BCP) 中 止

座長:
岩倉 克臣(桜橋渡辺病院 循環器内科)
飯野 貴子(秋田大学大学院医学系研究科 循環器内科学)
  • 「IABPにより左室流出路狭窄が顕在化した肥大型心筋症合併急性心筋梗塞の一例」
    演者:
    土屋 隼人(山形大学医学部附属病院)
  • 「ANCA関連血管炎により大動脈弁の急速な肥厚と閉鎖不全をきたした一例」
    演者:
    松浦 由布子(京都岡本記念病院 臨床検査科)
  • 「播種性スケドスポリウム感染症の治療経過中に心筋浸潤を発症した一例」
    演者:
    見保 充則(大津赤十字病院)
  • 「心臓再同期療法後に、高度の三尖弁閉鎖不全と右室収縮不全が改善したペーシング誘発性心筋症の一例とその心エコー図所見」
    演者:
    山本 勇輝(佐久医療センター)
  • 「右房内血栓の経カテーテル的吸引除去に心エコー図が有用であった一例」
    演者:
    脇坂 樹(医療法人橘会 東住吉森本病院 生理検査室)
  • 「生体肺移植ドナー術後に心膜切開後症候群による心膜炎を認めた一例」
    演者:
    井上 翔太(東京大学医学部付属病院)
  • 「経食道心エコー図、X線画像Fusion Imageが有用であった経皮的僧帽弁クリップ術の一例」
    演者:
    木村 俊之(宮崎市郡医師会病院 心臓病センター 循環器内科)

ダイバーシティ推進委員会セッション 中 止

座長:
和田 靖明(山口大学医学部附属病院 検査部)
大西 俊成(桜橋渡辺病院 心臓血管センター 内科)
コメンテーター:
大下 千景(JR広島病院 循環器内科)
藤田 麻理子(大阪大学医学部附属病院 医療技術部 臨床検査部門)
中島 英樹(筑波大学附属病院 検査部)
小谷 敦志(近畿大学奈良病院 臨床検査部)

JB-POT講習会(JB)

8月15日(土) 第4会場 12:50~15:20

器質的心疾患(SHD)術中・術後合併症の評価

座長:
岩永 史郎(埼玉医科大学国際医療センター 心臓内科)
岡本 浩嗣(北里大学医学部 麻酔科学講座)
  • 「弁膜症のカテーテルインターベンション」
    演者:
    泉 佑樹(榊原記念病院 循環器内科)
  • 「僧帽弁手術のためのTEE検査」
    演者:
    村田 光繁(東海大学医学部付属八王子病院臨床検査学)
  • 「大動脈弁・大動脈手術」
    演者:
    能見 俊浩(かわぐち心臓呼吸器病院 麻酔科)
  • 「先天性心疾患の再修復手術症例のTEE」
    演者:
    岡本 浩嗣(北里大学医学部 麻酔科学講座)

若手心エコーフェローの会(若手)

8月14日(金) 第1会場 13:10~14:40

多角的視点から考える症例検討 - どうする?この2症例 -

座長:
出雲 昌樹(聖マリアンナ医科大学 循環器内科)
北井 豪(神戸市立医療センター中央市民病院 循環器内科)
  • 「心不全を紐解く:労作時息切れの原因は?」
    演者:
    天野 雅史(国立循環器病研究センター 心臓血管内科)
  • 「心室中隔欠損に合併した先天性大動脈二尖弁に伴う有症候性大動脈弁狭窄…だったはずの一例」
    演者:
    西野 峻(宮崎市郡医師会病院 心臓病センター 循環器内科)
  • 「Prospect trial to elucidate the utility of echocardiography-based cardiac output in acute heart failure (PREDICT)」
    演者:
    岩野 弘幸(北海道大学大学院 医学研究院 循環病態内科学)
コメンテーター:
澤村 昭典(一宮市立市民病院 循環器内科)
山地 杏平(小倉記念病院 循環器内科)
松島 将士(九州大学 循環器内科)
岡田 大司(神戸市立医療センター中央市民病院)

学術集会セミナー

学術集会セミナー 1

8月14日(金) 第3会場 14:40~15:05

座長:
田邊 一明(島根大学医学部 内科学第四)
  • 「GS1 三尖弁逆流に対する三尖弁形成術における右心機能の回復」
    演者:
    岡田 行功(倫生会みどり病院 心臓弁膜症センター)

学術集会セミナー 2

8月15日(土) 第4会場 11:10~11:40

座長:
田邊 一明(島根大学医学部 内科学第四)
  • 「これからの循環器診療に役立つ漢方薬」
    演者:
    北村 順(神戸海星病院内科)

ランチョンセミナー

ランチョンセミナー1(LS1)

8月14日(金) 第1会場 12:10~13:00

心エコー図を心不全診療にどう組み込むのか

座長:
伊藤 浩(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科循環器内科学)
共催:
第一三共株式会社
  • 「心エコー図を心不全診療にどう組み込むのか」
    演者:
    猪又 孝元(北里大学北里研究所病院循環器内科)

ランチョンセミナー2(LS2)

8月14日(金) 第2会場 12:10~13:00

心不全

座長:
坂田 泰史(大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学)
共催:
大塚製薬株式会社
  • 「心不全診療における利尿薬の使い方」
    演者:
    山本 一博(鳥取大学医学部 循環器・内分泌代謝内科学)

ランチョンセミナー3(LS3)

8月14日(金) 第3会場 12:10~13:00

  • 「心腔を三次元で診る」
    座長・演者:
    石津 智子(筑波大学臨床検査医学)
  • 「房室弁を三次元で診る」
    座長・演者:
    宇都宮 裕人(広島大学大学院医系科学研究科循環器内科学)
    共催:
    株式会社フィリップス・ジャパン

ランチョンセミナー4(LS4)

8月14日(金) 第4会場 12:10~13:00

弁膜症ガイドライン改訂でこう変わる!AS診療のPractice 2020

座長:
泉 知里(国立循環器病研究センター 心臓血管内科)
共催:
エドワーズライフサイエンス株式会社
  • 「ここがポイント!新ガイドライン」
    演者:
    出雲 昌樹(聖マリアンナ医科大学 循環器内科)
  • 「これって本当に無症状?治療介入の至適タイミングを考える」
    演者:
    谷口 智彦(小倉記念病院 循環器内科)

ランチョンセミナー5(LS5)

8月15日(土) 第1会場 11:50~12:40

見逃してはいけない!肺高血圧症の心エコー図検査

座長:
大門 雅夫(東京大学医学部附属病院検査部)
共催:
ヤンセンファーマ株式会社
  • 「肺動脈性肺高血圧症における早期診断の重要性」
    演者:
    窪田 佳代子(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 心臓血管・高血圧内科学)
  • 「肺高血圧症における心エコー図検査の役割」
    演者:
    水上 尚子(神奈川県警友会 けいゆう病院 心血管画像センター)

ランチョンセミナー6(LS6)

8月15日(土) 第2会場 11:50~12:40

座長:
中谷 敏(社会福祉法人 恩賜財団大阪府済生会 千里病院)
共催:
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
  • 「ACHD診療を助けるFusion Imaging」
    演者:
    杜 徳尚(岡山大学医学部循環器内科)
  • 「ここまで来た!キヤノン3DTEEの世界」
    演者:
    出雲 昌樹(聖マリアンナ医科大学循環器内科)

ランチョンセミナー7(LS7)

8月15日(土) 第3会場 11:50~12:40

心不全を診る:左房機能評価を読み解く

座長:
泉 知里(国立循環器病研究センター 心臓血管内科部門心不全科)
共催:
株式会社日立製作所
  • 演者:
    石津 智子(筑波大学医学医療系 循環器内科学)
    楠瀬 賢也(徳島大学病院 循環器内科)

ランチョンセミナー8(LS8)

8月15日(土) 第4会場 11:50~12:40

HFpEFにおける左房機能評価の可能性

座長:
瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
共催:
GEヘルスケア・ジャパン株式会社
  • 「HFpEFにおける左房機能評価の可能性」
    演者:
    小保方 優(群馬大学医学部附属病院 循環器内科)