会長挨拶
2020年3月7日(土)に第47回日本生体電気・物理刺激研究会を新宿京王プラザホテルにおいて開催させていただく予定でしたが新型コロナウイルス感染の世界的な拡大を受け2021年2月6日(土)に延期いたしました。しかしながらその後も感染の勢いが収まらない現状を踏まえ、Webにて開催させていただくことになりました。御発表の準備をいただいておりました先生方、ご参加予定でありました先生方にはご心配ならびにご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。
本研究会は日本が世界に誇る“骨の圧電現象”を発見されました保田岩夫先生を中心に『骨と電気刺激を語る会』として1976 年に発足致しました。その後、第14回より生体電気刺激研究会、第35回より日本生体電気・物理刺激研究会と改称され、全国の医科・歯科・理工系研究者などを含め、より広い分野で電気・物理刺激の基礎的および臨床的研究ならびに治療法の向上を目指しております。伝統ある本研究会を主宰させていただき誠に光栄に存じます。
私ども東京医科大学整形外科学分野では1987年に第14回の本研究会を三浦幸雄教授が、2010年に第37回を山本謙吾教授が主宰させていただきましたが、その間、骨に対する刺激から始まった本分野は時代とともに骨・歯・軟骨・神経・血管・その他の軟部組織への反応、そしてリハビリテーション・循環器疾患・認知症など全身に及ぶさまざまな領域での臨床応用へと発展しております。
歴史的に本分野の発展は臨床応用が先行し、その機序を解明すべく基礎研究の発展へと広がってまいりました。広く臨床応用される輝かしい電気・物理刺激の現状と未だ不明な点の多い作用機序の解明に向けて今回のテーマを『生体電気・物理刺激の謎と光』とさせていただきました。
Web上でのディスカッションとなりますが、皆様の熱い活発な御討議をいただき第47回研究会を通して電気・物理刺激研究のさらなる発展に寄与できればと願っております。皆様の研究会へのご参加を心よりお待ち申し上げます。
第47回日本生体電気・物理刺激研究会
会長 正岡 利紀
(東京医科大学整形外科学分野 准教授)